ご挨拶
「女性の日記から学ぶ会」代表・島利栄子
聞き書きの取材先で何人ものお年寄りから「高齢になったので戦時中に書いた日記を処分したい」と相談を受けたのをきっかけに、庶民の原資料を捨ててはならないと思い立ち、1996(平成8)年に「女性の日記から学ぶ会」を創立しました。10名からのスタートでしたが、日記の保存、活用のための活動を無手勝流、試行錯誤でコツコツと続けて21年が経った現在、会員は210名+応援団30名、提供頂いた資料は4,000点と成長してまいりました。最近は若い方の入会も増え、老若男女和気あいあいと活動しています。
活動目標は「現存する女性の日記をはじめとする庶民の資料の調査・収集・保存、及び、有効な活用を通して、人々暮らの暮らし・文化・意識のありようなどを探り、次代に譲り渡していくことを目的とする」です。活動内容は日記収集、日記研究、わいわい日記塾(研究発表の場)、会報「日記ろまん」発行、日記展、出版、つどい、講演会などです。
マスコミでも報道されることも多く、「シャルレ女性奨励賞」「NHK放送協力賞」「第五回水木十五堂賞」(代表)なども受賞し高い評価を頂いています。
活動20年の歴史を振り返り、新たな進展を目指して、日記の保管場所を八千代市立中央図書館の集密書庫内に寄託し、会則も改定。組織を固め、「日記など資料の保管と閲覧」の規則も厳しくしました。また若手会員を中心に全資料の目録作りにも取りくんでいます。
これからも「個人の記録を社会の遺産に」を合言葉に、会員一同力を合わせ、埋もれがちな個人の資料に光を当て、次代に伝えねばならなことを学び合いつつ、社会の役に立っていきたいと願っています。
興味のある方は、ぜひ一緒に活動致しましょう。